回転木馬

 

手のひらにこぼれ落ちた

きらきらの粒の正体は

夢に見た回転木馬の

馬の瞳から落ちる涙

 

あなたとわたしの距離を埋める

ための物語を書きたいと

筆を執るにもすぐつまづいて

プロローグにすらなれなかった

 

まわるまわるよ

木馬はまわる

悲しみをこらえてまわり続ける

「あなたの涙も引き受けましょう

それくらい僕には何でもないから」

木馬の僕には何でもないから